イタリアンレストラン
このカウンター
1枚ものです
節が朽ちたのか穴が二つ
空いています
埋め木が最良の一手なんですが
やってと言われ
偽物になるよと一度は抵抗して
やることになりました
無垢を補修するなんてもったいない
私の価値観ではそうなります
実像と虚像をすり合わせるのが
補修というお仕事なので
それはリアルの追求ですが
あくまでも 虚像の追求です
魔法使いではないわけです
深さ2センチ程度貫通はしていません
貫通していたら裏板当てます
エポキシで擦りきりやや足りないぐらいで固め
ポリパテで平滑をだし 道管掘って
色を塗って 木目を画いて
クリアー(紫外線防止機能あり)を吹いて
その後に指定の仕上げを施し終わります
これが精一杯の仕事です
尊敬する依頼主からのリクエストだったので
力量を試されていると考え
納得のいくクオリティーまでやらせて
頂きました
このぐらいで 褒められはします
でも 虚像ですから
本物ではないわけです
リアルな景色に虚像を埋め込む仕事
つまること どこまでいっても 偽物
だからこそ 少しでも実像に迫れるよう
努力しなければなりません
終わりはないのです